あの時の決意を、あの時の心を、永遠に忘れない
皇后を輩出し続けている琅琊王氏と長公主の間に生まれた王儇は上陽郡主の名を授かり、家族からも皇帝一族からも愛され美しく成長する。成人の儀を迎えた王儇は、幼い頃より共に育ち恋仲の第3王子子澹との婚姻を皇帝に願い出ようとするが、北西の辺境地からの急報にその言葉を遮られてしまう。その頃、北西の辺境寧朔の地では将軍蕭綦率いる寧朔軍が隣国忽蘭の侵攻を食い止め、死闘の末忽蘭王を討ち取る。かねてより忽蘭王を打ち取った者に王爵を授けると公言していた皇帝の言葉どおり、蕭綦は豫章王として冊封されることになり皇都へと向かう。一方、子澹との婚姻を夢見る王儇は皇帝との将棋の勝負に勝ち褒美として子澹との婚姻の許可を取り付ける。王儇の勝手な行動に怒った父王藺は王儇に100日の禁足を言い渡すが、灯籠祭りの夜、王儇はこっそり屋敷を抜け出し子澹としばしの逢瀬を楽しむ。しかし、楽しい時もつかの間、出先で子澹は何者かに命を狙われ、2人は見知らぬ男たちにその場を助けられる。実は、その男こそ王藺の招きで密かに皇都の城内にやって来た蕭綦だった。